企画造型ガジェットツール
○ウレタン造型の基本講座
その 1

造型に必要な工具ですが、「ハサミ」「カッター」、そして「工作マット」があれば大抵の造型は可能です

普通の文具店で購入できる物で十分ですが、ハサミは先端が細く切れ味の良いものが、カッターはLカッターと言われる大型のものが使いやすいです。替刃は「黒刃」と言われる通常の刃より高硬度なもの(刃の色が黒いのが特徴)を使うと切れ味が増します。その外には長尺定規や三角定規などなど必要に応じてそろえていくと良いでしょう。
その 2

接着剤として「ボンドG10」、そして「瞬間接着剤」「接着促進剤」の3つがあれば基本的な接着作業は可能です。

ボンドGシリーズは色々ありますがG10Zという種類が安価で使いやすいです。瞬間接着剤はアロンアルファなどの一般的なもので十分ですが、接着促進剤は「アルテコプライマー」がオススメです。
ボンドを取り出す大ベラと、塗り用の小ベラも用意しておくと良いでしょう。いずれも東急ハンズやホームセンターで購入できます。
その 3

下地素材となるウレタンです。多種多様な種類がありますが、私は「発泡ポリエチレンA(通称ポリA)」「PH9」という素材を愛用しています。

その他に「サンペルカ」「ライオンボード」という類似のウレタン素材がありまして、主に東急ハンズなどで購入できます。目的に応じた硬さや厚みを選んで加工しましょう。
その 4

色を表現する為に塩化ビニールやポリエチレン系の素材をウレタンに貼り付けます。多種多様な種類がありますが、「ラリッサ」「エナメル」「合皮」等の素材が一般的です。

目的に応じたカラーや質感、伸縮率を選んで加工しましょう。主に東急ハンズやオカダヤ(新宿等)、TOMATO(日暮里)などで購入できます。

その 5

型紙を作ります。用紙としては自分に使いやすい物であれば何でも良いですが、私は「方眼画用紙(A3)」「普通画用紙(A3以上)」のものを使用しています。


ある程度の設計図を、それを元に型紙をおこします。部品をガムテープなどで仮止めを行い、切った貼ったを繰り返して、理想の形へ調整します。この段階で分割ラインやパーティングなどを見極めると良いでしょう。
その 6

型紙を使ってウレタンを切り出します。

綺麗に切り出すために、ウレタンの上に型紙を画鋲などで鋲止め固定します。また、カッターの刃が切れ味が悪いと感じたら小まめに刃を折って常に新品同様にしておくのが、綺麗に切り出すためのコツです。
その 7

切り出したウレタンをG10ボンドで接着します。

ウレタンの接着面同士にG10 ボンドを塗ります。直にはくっつけずに、ある程度乾かしてから圧着させると強固に接着します。目安として、触って軽くベタ付く感じがベストです。
その 8

切り出して加工したウレタンの表面にG10ボンドを塗りつけます。

ウレタンに表皮を接着する為に、ウレタンの接着面にG10ボンドを塗ります。大ベラでボンドを塗りつけ、小ベラでムラ無く塗り伸ばします。この時に大きなムラが出来ると表面がデコボコになり完成時のビジュアルに影響します。丁寧に素早く、それでいて焦らず落ち着いて塗りましょう。ここは経験です。
その 9

ウレタンに貼り付ける表皮生地(ラリッサやエナメル、合皮等)の裏地にG10ボンドを塗ります。

ウレタンと同様に、表皮生地の接着面(裏地)にも満遍なくG10ボンドを塗ります。生地は厚手のものからう薄手のものまで様々ですが、薄手の生地はボンドのムラが表面に浮きでやすいので、ここもムラ無く塗ることが大事です。
その 10

ウレタンと表皮生地の接着面同士を圧着させます。

お互いの接着面のG10ボンドが適度に乾いてから、ウレタンに表皮生地を巻きつけるように圧着させます。空気が入ってしまった場合は小まめに逃がして貼り付けましょう。
その 11

隙間は瞬間接着剤を使って接着固定します。

隙間に瞬間接着剤を流し込んでやります。粘度にはゲル状や液状などがありますが、場所や用途において使い分けるとよいかもしれません。(私は普通の液状の瞬間接着剤を使用しています)

その 12

瞬間接着剤の上から接着促進剤を塗ります。

促進剤「アルテコ・プライマー」を吹き付けてやれば、文字通り瞬間的に接着させる事ができます。接着促進剤にはいくつかの種類がありますが、中には表皮生地によくないものもありますので、写真のものを使用する事をオススメします。
※換気には十分気をつけてください。
その 13

ごらんのように綺麗に圧着。

このような感じで、隙間ができたら寄せて埋める作業を行います。
その 14

さらに出来上がったパーツを接着。

パーツ同士の接着は同様に瞬間接着剤を塗り、促進剤「アルテコ・プライマー」を吹き付けて行います。
その 15

完成

以上の作業を繰り返し、各パーツをつなげて目的の形へと完成させてやります。
簡単ながらウレタンを使った工法説明をさせて頂きました。
参考映像 「グレンラガンの作り方」

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